先月Yahoo!が、世界中のニュースを要約するニュースリーダーアプリ「Summly」を、3,000万ドルで買収し、大きな話題になった。
ニュースは、様々な層に広く毎日のように購読されていて、ソーシャルメディア上で最も多く共有されている、おそらくインターネット上で最もアクセス頻度の高いコンテンツだろう。
この分野に各大手プラットフォームが興味を持つのは当然だけど、CEOが若干17歳でユーザー数もそんなに多くないこのSummlyに、Yahoo!が大金を出したことに皆さんも少し驚きがあったのではないだろうか。
ふと今日、Summlyのことが気になって検索をしていたら、BUSINESS INSIDER に興味深い記事を見つけた。
彼らは、収益もなく、ユーザー数もさほど多くなく、裏側の技術が “SRI International”という組織のものだという「Summly」をなぜYahooが買収したのか、疑問に思っていろいろ調査したらしい。
そして、どうやらSRI InternationalはSummlyの大株主で、Summlyの買収は、Yahoo!がSRIから「要約技術」を取得するために付帯的に必要だったということが分かったようだ。
つまり、単に17歳Nickがゼロから全部作ったSummlyが、高速で高額でYahoo!に買収された!というようなシンプルな話ではないということ。
ニュースという強いプロダクトを保有し、高いアクセシビリティを持つYahoo!だが、現在ほとんどのユーザーがデスクトップからアクセスしている。
モバイルユーザーが急増する中、デスクトップより圧倒的に小さいスクリーンしかない携帯端末上に特別な体験を作り出し、ユーザーを獲得していくためには、要約技術が非常に重要になると考えているのだろう。
ちなみに、SRIはかつて別のスタートアップの株も持っていて、それはシリコンバレーの大きな会社に買収されている。
後にAppleによって買収された「Siri」なんだそうだ。
(BUSINESS INSIDER 原文)